「資産運用って何からはじめたらいいの?」
「30代の資産運用のポイントは?」
相談者は30代独身女性のAさん。老後2,000万円問題が話題になるなか、若いうちから長期的に資産を運用することが大切と聞いて不安を抱えていらっしゃいました。お金が大切なのはわかるけれど、何からはじめたらよいかがわからないと言います。
暮らしとお金のプロであるFPが、Aさんと一緒に描くポートフォリオとは…。
「友人は資産運用をはじめていると言うけれど、私は失敗したときのことが不安で…」
資産のほとんどが円預金だという30代のAさん。最近、友人がつみたてNISAやiDeCoをしていたり、投資で資産形成をしたりしていると聞いて資産運用に興味をもったとのことでした。ご自身で調べて挑戦しようとしたけれど、リスクを考えるとなかなか踏み出せないと言います。
「まずはAさんの預金額と月々の収支から確認しましょう」
資産運用に大切なのは以下の3つです。
人それぞれに適した資産運用のかたちがあります。Aさんの場合、ご友人が資産運用をされているとのことでしたが、ご友人にとってよい運用法とAさんにとってよい運用法が同じではありません。特に30代は年収や生活水準をふまえた、無理なく継続できる投資が重要です。投資額を大きくしすぎて生活を圧迫しては本末転倒。また将来的に結婚や出産、昇進や転勤といったライフイベントが発生する可能性のある30代は、ライフステージに合わせて運用方針を検討する必要があります。運用法のそれぞれについてメリット・デメリットを理解したうえで、自分に合った資産運用を心がけましょう。
「30代のAさんが新しくはじめられるなら、長期的な運用として投資信託、短中期的運用として株式投資をおすすめします」
投資信託とはプロに運用を任せて投資する手法で、投資の知識がなくてもローリスクで挑戦できます。少額からはじめられて、長期的に運用すれば銀行に預けておくより大きな利益をうむでしょう。つみたてNISAやiDeCoも投資信託の手法のひとつ。資産運用をはじめたての人にもおすすめです。
株式投資とは株式会社が発行する株を購入して議決権や分配金を得る投資手法です。また株は経済的・政治的要因から価格が変動するので、所有株を売ったり買ったりすることでその差額から利益を得ることも可能。株価は常に変動しているので、活発に運用すれば短期的な利益をうめるでしょう。ただし株の運用には知識が必要です。株式投資は明確な根拠のもと、慎重に行ってください。
投資をはじめるときに注意したいのが税金です。原則、投資で得た利益には約20%の税金がかけられます。ただしつみたてNISAとiDeCoは非課税枠が設けられており、規定の範囲内であれば税金がかかりません。節税対策としてもおすすめの投資手法です。
「友人の話を聞いて、なんだか焦っていたみたい」
Aさんの預貯金額とライフスタイルをうかがって、おすすめの投資手法を提案させていただきました。そのなかからAさんの希望にそってポートフォリオを作成。100%リスクのない投資はないからこそ、自身で納得して資産運用の方針を決める必要があります。友人が資産運用を進めているという話に自分もとにかく何かをはじめなければという想いに駆られたと言うAさん。自身のポートフォリオが完成して、ほっと笑顔をこぼされました。
ポートフォリオとは、金融資産の組み合わせのこと。 ポートフォリオで描きだす資産配分を変えることで、資産運用の方向性が決まります。ポートフォリオのかたちは人それぞれです。自分に合ったポートフォリオ作りなら、FPにご相談ください。暮らしとお金のプロフェッショナルであるFP。あなたの暮らしに寄り添って、お金の計画をご提案させていただきます。